映画 エクソシスト
ツイッターで映画の感想は140字以内に書くことはあるのだが「エクソシスト」についてはなかなかこの文字数では書けない気もするのでブログで書いてみた
この映画の公開当時、映画雑誌に「日本人はなぜエクソシストを見ても恐怖のあまり失神することがないのか」という記事があったのを記憶している
この映画はキリスト教の信仰や文化のなかで育った人間ではないとその本質的な恐怖は理解できない気がする 雑誌にもその点が指摘されていた
恐怖を感じるポイントが違う
自分は両親がクリスチャンで今では年に一度イベントの時くらいしか教会には通わないがやはり影響は感じる
冒頭のシーンから怖い
最初のイラクの遺跡の発掘現場からあらわれる像
これは普通の日本人はぱっと見たところ鳥のすごいのくらいにしか見えないと思うが異教を否定するキリスト教徒にとってあれは禍々しい悪魔そのもの
教会では異教という存在を否定していたように覚えている
日本で公開当時はリンダ・ブレアーが吐くシーンとか首が回るシーンなどが話題になったがそれは表面的な演出
家庭的な問題を抱えた神父が信仰に疑問を持つ場面、神父が命を落とす場面
映画を観ながらキリスト教への信仰の深さを試されるシーンが続く
エンタメでありながら信仰への踏み絵ともなっている気がした
1970年代のまだまだキリスト教文化に対してピュアだったアメリカ人はこぞって信仰の深さを他者に見せつけるためにも観劇中に失神したのではないか
オカルト映画というジャンルの元祖であり金字塔のようにいわれているがこの作品はとても深い宗教映画であると思う
自分の大学時代の善良な友人は子供の頃「エクソシスト」を話題のオカルト映画と思い鑑賞したのちキリスト教に興味を持ち熱心なクリスチャンになった